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リスク管理

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↑2011年、400万円を元手に株を始めた頃、いつも妄想しておりました (笑)

しかし、この1年後、資金は200万円に・・・その頃の投資手法は何がいけなかったのでしょうか?

大きな理由の一つが、これからお伝えする「リスク管理」が何一つ出来ていなかった事でした。テクニカル投資家といえば、チャート分析が最も重要かと思われがちですが、これからお伝えするリスク管理のほうがチャート分析より重要です。ですのでチャート分析を学ぶ前にまずは「リスク管理」から理解していただく事をお勧め致します(よく「投資に向いている人・向いていない人」という話題が挙がりますが、回答としては、「リスク管理の視点が備わってる人」が「投資に向いている人」といっても過言ではありません)

それでは、解説してまいります!

まずはじめに「なぜリスク管理をしなくてはいけないのか?」
答えは、「リスク管理しないと破産する確率が極めて高くなるから」となります。
(諸説ありますが、投資に参加した人の「7割が損をしている」とも言われます。りすた君の周りを見渡してみても、7割が損・2割が±0円・1割が勝ってるような感じあり、1割の勝ってる人たちは総じてリスク管理が上手いです※私もそうですが、悪く言えば「ビビリ」です)

【投資格言】
金持ちになるには2つのルールを守りなさい”
[ルール1]絶対にお金を損しない
[ルール2]絶対にルール1を忘れない
 by ウォーレン・バフェット

Photo : Adobe Stock
目次

損失から損益0に戻すために必要な利益

よくTwitterなどでは「退場した!」というツイートが散見されますが、ここで1つ疑問があります。「退場」というのは「どういう状態になった事」を指すのでしょうか?
ある人にとっては資金が0円になる事を指すかもしれませんし、ある人によっては資金が半分になってしまった事を指すかもしれません。

株の始め方 1章では「投資の凄さ」について、解説してきましたが、「投資の怖さ」についても解説してみたいと思います。以下の図は皆さんの資金が損失を被ってしまった際に、損益0に戻すためにどのくらいの利益が必要になってくるのかを、まとめた図となります。

損失    損益0に戻すために必要な利益
0%5.26%
10%11%
20%25%
30%43%
40%67%
50%100%
60%150%
70%233%
80%400%
90%900%

例)100万円の資産が-50%損失の50万にってしまった場合・・・
⇨  資産を100%増やせば100万円(損益0)に戻せる。

上記図の通り、-20%以上の損失になってくると、必要利益もかなり多くなってくる事がご理解いただけると思います。
さらに言うと大きな損失が出た場合というのは、人間「冷静な判断が下せないケース」が多くなります。具体的に言うと「一発逆転」を狙う取引を起こしやすいのです。残酷な事に、投資の世界では、破産する前に「一発逆転を狙う行為」が多いのが特徴です。

以上の事から「大きな損失を被る事が無い仕組み」を投資家は事前に構築しておく必要があるのです。かの有名なジェシー・リバモアも「-10%損切ルール」を設定していた事が著書(世紀の相場師ジェシー・リバモア)に記載あります。

Photo : Adobe Stock

ポジションサイズ(ATR管理)

さて突然ですが、ここで質問です。
あなたはこれから「100万円以内」で株を買おうとしております。
以下2銘柄の場合、「何株」買うでしょうか? (「上がりやすそう」とか、余計な事は考えずに、ポジションサイズのみでお考えください)

2022年9月2日 (終値:2479円)
2022年9月2日 (終値:2479円)
ふつう君

株価同じだから、同じだけ買えばいいじゃん・・・

多分「ふつう君」と同じように思った人は多いと思います。
こんな時に参考にしていただきたい指標が「ATR(アベレージトゥルーレンジ)」です。

ATRは直訳すると「真の値幅の平均」となり、分かりやすく言うとその銘柄が「その日にどれくらい変動する可能性があるか」を確認する事が出来ます。つまりは「最大これくらい損をする可能性があるよ」という事が銘柄ごとに分かる、非常に便利な指標なのです。株の始め方3章でも解説させていただきましたが、「Trading View」というサイトから確認する事が出来ます(無料で登録できます)

それでは、「ATR」を表示させてみて、もう一度比較をしてみましょう

2022年9月2日 (終値:2479円・ATR:87)
2022年9月2日 (終値:2479円・ATR:141)

どうでしょうか?
同じ株価だけど、見え方が変わってきませんか?
「ボードルアのATRが87」に対して「ダブルスコープのATRは141」でした。

以上の事から、株価は同じですが、ダブルスコープはボードルアの「1.5倍」値動きが大きい(ボラティリティが大きい)という事が分かっていただけたと思います。

冒頭の質問「ボードルアとダブルスコープで100万円買う場合、それぞれ何株買うか?」の回答としては、「ボードルア400株」と「ダブルスコープ300株」で比較したとしても「ダブルスコープ300株の方がリスクが高い」という事がおわかりいただけると思います。つまりは株数を決める際はATRから株数を決めればリスク管理出来るのです。

ボードルアダブル・スコープ
株価2,479円2,479円
ATR87141
株数400株300株
平均損失額/日-34,800円-42,300円
2022年9月2日終値から計算した、それぞれの「平均損失額/日」

【投資格言】
”人間と全く同じで、すべての銘柄には特有の個性があり、クセがある”
攻撃的なタイプ、控えめなタイプ、感情的なやつ、神経質なやつ、気まぐれな銘柄、退屈な銘柄、単刀直入型、論理型、ありきたりなタイプ、予想外な動きをするやつと、挙げていけばキリがないほどだ。
 by ジェシー・リバモア

1トレード毎の許容リスク(-2%)

「運」と「実力」どちらで勝ちたいですか?
このブログをご覧いただいているほとんどの方は、おそらく「実力」で勝ちたいのだと思います。
「実力」で勝ちたいと思っているならば、「ポジションサイズは小さく」する事をオススメいたします。

大数の法則」をご存知でしょうか?
大数の法則とは、「観測回数を多くすると計算上の確率に近づく」という法則です。
例えば「サイコロ」の場合、1が出る確率は1/6ですが、6回しか振らなかったら6回連続で1が出る事は十分にありえると思いませんか?しかし60000回振った場合はどうでしょうか?サイコロで1が出る確率は限りなく1/6に近づくはずです

Photo : Adobe Stock


これはトレードでも当てはまります。
「何も知らない素人が5連勝してしまうケース」「敏腕トレーダーが5連敗してしまうケース」などは実力関係無く、十分にあります。

しかし、これが1000回のトレード合計だったら、素人が敏腕トレーダーに勝つ確率は限りなく0に近づく事が予想されます(性格的にトレーダーに向いている人は存在するので0とは断言出来ませんが・・)

話を本題に戻しましょう。
もし1回のトレードの許容リスクを-10%迄と設定し、たまたま最初に5連敗(-10%×-10%×-10%×-10%×-10%)してしまったら、損失合計は「-41%」になります。
前章「損失から損益0に戻すために必要な利益」の図で確認してみると、-40%から損益0に戻す為には67%の利益が必要になってきます。67%増やすことは至難の技です。。。

では今度は1回のトレードの許容リスクを-2%迄と設定して、5連敗(-2%×-2%×-2%×-2%×-2%)した場合はどうでしょうか?答えは「-9.7%」の損失で抑えられます。まだまだやり直せそうな損失ですね。

株の始め方2章で紹介した、テクニカルトレーダー集団「タートルズ」の場合は、「1回のトレードで”投資用資金の1%のリスク / 日”」を取っていました。

ふつう君

1%って、少なすぎない?

りすた君

大きく勝とうとしちゃアカンよ、自分の実力を知る前に退場するよ

【投資格言】
まずは生き残れ、儲けるのはそれからだ
 by ジョージ・ソロス


リスクリワード比率の計算方法


突然ですがここで問題です「9割の確率で勝ってる人」と「1割の確率しか勝ってない人」がいたとして、どちらの人が資金が増えますでしょうか?

ふつう君

9割に決まってるでしょ・・・

正解は「この情報だけでは分かりません」です(怒らないでくださいm(_ _)m )

【AさんとBさんの「勝率と損益」】
Aさん:+1万・+1万・+1万・+1万・+1万・+1万・+1万・+1万・+1万・-20万
(勝率90%・損益−11万円 )
Bさん:- 1万・−1万・−1万・−1万・−1万・−1万・−1万・−1万・−1万・+20万
(勝率10%・損益+11万円)

Aさんは9割勝ってますが最後大負けしてしまい、トータル-11万円でした。逆にBさんは9割負けてますが、最後大勝ちをして+11万円でした。これは現実でもよくある事です。

以上の事から「勝率だけ追求しても、資金が増えるとは限らない」のです。

では、何を追求すれば良いのでしょうか?
答えは「勝率」と「リスクリワード比率」を追求すれば良いのです。

【リスクリワード比率計算式】
リスクリワード比率平均利益 ÷ 平均損失

【AさんとBさんのリスクリワード比率】
Aさんリスクリワード比率
 ((1万+1万+1万+1万+1万+1万+1万+1万+1万)÷9回) ÷ (20万÷1回) = 0.05
Bさんリスクリワード比率
 (20万÷1回)÷((1万+1万+1万+1万+1万+1万+1万+1万+1万)÷9回) = 20

上記計算からAさんのリスクリワード比率は0.05(平均利益が平均損失の0.05倍)、Bさんのリスクリワード比率は20(平均利益が平均損失の20倍)という結果になりました。

また、冒頭に解説しましたが、1勝9敗でも勝つ事は可能ですが、「勝率とリスクリワード比率」から見る「損益分岐点」は以下となります。

勝率その勝率で勝つための
リスクリワード比率
10%9.00
20%4.00
30%2.33
40%1.50
50%1.00
60%0.67
70%0.43
80%0.25
90%0.11
リスクリワード比率でみる「損益分岐点」

上記の図でいうと、勝率10%(1勝9敗)でも、リスクリワード比率9(平均利益が平均損失の9倍)以上であれば、+になります。
逆に勝率90%(9勝1敗)でも、リスクリワード比率0.11(平均利益が平均損失の0.11倍)以下になってしまったら、−になってしまいます。

りすた君

大事な事は「勝率だけではなくトータルの利益」です。

【参考】タートルズの「勝率・リスクリワード比率」

株の始め方2章で紹介した伝説のトレーダー集団「タートルズ」のリスクリワード比率は以下となります。

【タートルズの勝率・リスクリワード比率】

勝率リスクリワード比率
33%(1854勝3746敗)3
りすた君

タートルズは、勝率は33%ですが、リスクリワード比率3(平均利益が平均損失の3倍)でした。テクニカル投資のプロが「勝率だけを求めていない」事がお分かりいただけましたか?

勝率その勝率で勝つための
リスクリワード比率
10%9.00
20%4.00
30%2.33
40%1.50
50%1.00
60%0.67
70%0.43
80%0.25
90%0.11
リスクリワード比率でみる「損益分岐点」

【投資格言】
“トレードで成功するためには常に正しい選択をする必要はなく全くその逆である”
正しい選択よりも間違った選択をする方が多いとしても、それが大きな問題につながらない手法が大事なのだ。これが理解できれば勝つことができるようになるだろう。
 by ミネルヴィニ

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